ラピュタの国、タイ                     橋本一秋 2001/2/23
初めてタイに行ったときの飛行機から見た白い雲の風景はまさに「天空の城ラピュタ」でした。
アユタヤ ayutthaya
バンコク空港から車で1時間のところにある小さな町
町の中心は川の中洲にあり、昔王朝が栄えたところで日本人もこの地で貿易をしてたそうです。
残念ながらその王朝は今のミャンマー(ビルマ)に攻められてほとんど破壊され瓦礫となってしまいました。現在残っているのは城跡みたいなものだけですが、崩された遺跡を修復して復元する努力をしていて、観光地化してきています。
 また、お寺が非常に多いです。仏像を見るとスマートな体でやさしい顔をしています。行くと金箔と線香・蓮を売っていますので線香と蓮をお供えして、金箔はお釈迦様の自分の体の悪い部分に貼ってください。病気が治るそうです。


 

サブロー
この町のメインのタクシー。単車にリアカーを付けたような車。小さなエンジンで良く走る。
6人は乗れる。でも首都バンコクでは交通の妨げになるとかでほとんど見かけない。田舎都市ならでは車。乗ってみると開放的で車の間を抜けて走るのはスピード感があって結構楽しいです。
料金は乗る前に行き先を告げて交渉が必要だが、だいたい市内は何人でも1グループで約40バーツ(約150円)で利用できる。
アユタヤは遺跡が多く残っていて半日観光も出来るがこれは1人500バーツ取られる。でもこの手の運転手は日本語を少し話せて観光ガイドブックももっているので初めてのときは安心です。 
車・道路事情
・ 乗用車はほとんどトヨタ、日産、ホンダ。5年前はDATSUNのピックアップがほとんどだった。
・ トラック・バスはほとんどベンツ。
・ 左側通行
・ 運転免許の試験問題は簡単だそうですが、タイ語は読めないばっかりに免許をとった人はいないそうです。
・ 主要道路は一般道路でありながら100Kmで走っている。
・ 中央分離帯が切れ目無しで5km以上続く。そのためUターンするのに5分以上逆に走る
・ 幹線と平行して生活道路があるがその間も分離帯があって、その切れ目も所々しかない。
・ 信号はほとんどない。幹線同士は立体交差になっている。
・ 単車は3人乗り、ヘルメット無し、逆送OK。法律はどうなのかは?
・ バイクのタクシーがある。ベストを着ている
・ ガソリンスタンドにコンビニがある


 

銀行
両替OK


お辞儀
両手を胸の前で合わせて頭を下げる

電源
200V

ビデオ
PAL、NTSC
 

ホテル ウトンイン u-thong inn
お客がいつもセッテングしてくれるアユタヤの中では古いホテルです。
町の中心から外れるがメインの道路沿いに有るので外に出ればちょっとした雑貨屋があるのでちょっとした買い物には不自由しませんし、セブンイレブンも出来て便利になって来ました。
ここのフロントもレストランも対応が早いし、愛想よく対応してくれるので好きなホテルです。
建物は旧館と新館とあって、我々は安い旧館に泊まります。一泊650バーツですから、下手すると夕食代のほうが高く付くことが有ります。


タイマッサージ
2時間掛けて前進を揉んだり曲げたりしてマッサージをしてくれます。ゆっくりやってくれるので心地よくて寝てしまうくらいです。ゴルフなどの運動をした後は最高です。。
これで500バーツですから安いです。
それからフットマッサージというのも有名です。 
果物
一番はパイナップルです。芯が柔らかくて甘く薫りいっぱいのジューシーなんです。
レストランより街角の店で皮を剥いた物がおすすめです。
パイナップルは植物検疫を受けるだけで日本に持って帰れますのでおみやげに最高です。1個50バーツ位でメチャ安いです。皮付きで買うときは少し黄色くなったものが最高です。

あと、毛むくじゃらのランブータンやイモみたいなつるっとした皮のライチの果肉もあっさりした上品な甘みがあっておいしいです。

ドリアンは、ホテル内に持ち込み禁止になってるくらいの強烈なにおいがする有名な果物ですが、はっきり言っておいしくなかったです。ただ人に聞いてみると時季・産地・種類とかでおいしいのがあるとは聞いています。一度食べたい物です。

料理
タイの味は辛さ、甘さ、酸っぱさがミックスした味の濃い料理です。 たぶん暑い国なので食べ物が傷みやすいからかなと思います。とにかく食材は豊富で、肉類も鶏、豚、牛、エビを好みで選べるのが多いです。

トムヤンクン

 3つの味で作った有名なスープです。私は酸味が気になってちょっと苦手ですが、確かにうまいです。

グリーンカレー

 辛さをココナッツミルクで甘くしたカレーで私の好きな一品です。
タイのカレーは日本のカレーと全然違います。辛さを出しているのが唐辛子なのかスパイスなのかよく解りませんが、辛い物が好きな人は是非挑戦してください。

パイナップルチャーハン

 パイナップルを半身に切って実を取ったところにいろいろ具をミックスしたチャーハンを入れた物です。日本では食べれないタイらしい料理なのでおすすめです。
味は普通でちょっとパイナップルの香りと甘さがするのが絶品です。

タイスキ

 タイ風のスキヤキという意味で、日本人が教えた料理の様です。日本の寄せ鍋と思ってください。これがタイでは大流行でチェーン店が出来てるくらいです。ここアユタヤにも泊まっているホテルから歩いて5分のところにあります。
具は肉、野菜などを好みで単品で選べるので好きな物をまとめて頼んで、ナベに入ったスープが沸騰したら、具をどんどん入れて食べます。
タレはタイ独特の辛い味噌なので、自分の好みに応じてスープで薄めればおいしく食べれます。
スープはだしが効いていますのでこれだけでもおいしいです。スープは辛くないです。

ビール

 キリンのラガーが好きな人にお勧めなのが、タイ産の芯がシンガビール(singha beea)
です。あのラガーの独特の苦みがあるビールです。
 そのほかはなぜかコスター、カルスバーグなどのヨーロッパのビールがそろっています。
大きなショッピングセンターに行けば米国や日本のビールもおいています。

ご飯

 タイ米は粘り気が無くてぱさぱさした長粒で、2,3年目の香りがでてきた古米を食べています。チャーハンやカレーで食べるには、そのほうがおいしいのです。
日本のように白飯で食べる場合は、粘り気があって新米のほうがおいしいのす。
「タイ米がまずい」というのは大変失礼な話です。相手の食文化を理解しないで一方的に自分の好みを出張するものでないと思います。

ナイフとスプーン
タイではフォークでなくスプーンがセットで出てきます。タイのご飯はぱさぱさですから、箸ではつかめないし、フォークを使うような肉を食べるわけでも無いので、カレーライスを食べる感じでスプーンは一番食べやすいのです。


 

タイ人
 韓国や中国と比べると、日本人には付き合いやすい国では無いでしょうか。
私なりにいくつか理由を
1. 単一民族である。中国系、マレー系もいますがほとんどはタイ人です。
単一民族は人の顔を見たとき、その人が何を考えているかが有る程度解りますから、言葉に出さなくても解ってくれますが、他民族の場合は、見ただけでは何を考えているか解りませから、言葉で説明して尚かつ書面で確認をしないと信用できないという違いとおもうのです。
日本人は国際的で無いと言うのは、言葉や書面で確認する習慣がないからだと考えます。
タイの工場で仕事をしていて工具がほしいなときょろきょろしてると視線を感じるのか、寄ってきて何を必要としてるか解ってくれて持ってきてくれるのです。タイには何度も来てますがタイ語を一つも覚えないし英語で単語を並べても「日本語なまりの英語」と「タイなまりの英語」なので、これがなかなか聞き取れないんですね、お互いに。でも結構分かり合えるんです。これはうれしいです。中国ではこんな事無理です。通訳を通して説明しないと何も出来ません。

2. 仏教国である。
日本の盆、彼岸などが休日になるくらいで仕事に影響するような習慣はないようです。
お釈迦様や女王様(実はタイは王国です)の誕生日はレストランでアルコールが出ない事くらいかな。

3. 戦争で日本が侵略していないので対日感情がない。

4. タイでは人前で叱ったり争ったりしてはいけないという躾けがあるそうです。そのせいか、ほとんど笑顔で受けてくれるのでやりやすいです。
でも逆に失敗したら怒られると思ってウソをつくのが困るそうです。機械の故障や不良が出たときに、そのときの状況を詳しく聞きたくて問いつめるのですが、本人にとっては怒られると思って、事実を正確に話してくれないのです。作業者本人の責任では無いので正直にと思うのですが、この点では日本人はこだわりがなくて良いですね。
 中国人も正直に言わない人たちですが、彼らは逆に自分の評価が下がると思ってウソを
つくのです。
「ウソをつく」というのは失礼かもしれませんね。日本人がもう少し国民性を理解して接することが出来れば解るんでしょうね。

 

ミネベアという会社
前の会社名は日本ミニチュアベアリング(NMB)といって、小さなベアリング(鉄の球)の製造が得意な会社です。国内は軽井沢の工場が本社工場としてあるだけで主力工場はタイに集中しており5つの工場を持っています。
その1つの工場がアユタヤのロジャナ工業団地にあり、ハードディスク用のアルミBASEの鋳造と機械加工を行っています。
アスター工業がこの会社と付き合ったきっかけは5年前に初めての自社商品を発表したときにまとめて5台買ってくれてからです。その後タップ検査機を作り、今回は反り修正機を納めてきました。

ミネベアの社員教育
1. 空港からホテルへの送り迎えは全て用意してくれる。特に空港へ着いたときは必ず日本人スタッフが迎えに来てくれる。これは会社の名前を名乗ってバンコク市内のホテルにつれて行かれて金をだまされるという話が現実にあるからだというのです。

2. 夜1人で街に出たりしないこと。睡眠薬の入った飲み物を飲まされ眠り込んだ所で金を盗まれる事故があったそうです。

3. 車の運転の禁止。事故があったときにきちんと対処しておかないと後で法外な請求をされることがあるからだそうです。そのかわり買い物や遊びに行くための車を会社が運転手付きで用意していてそれを利用できるようにしています。

4.朝の始業時に起立して国歌を聞く。8時に社内放送で国歌が流れるのですが、このときは仕事中の人も手を休め起立し、日本人スタッフも起立してそれを聞いてから朝のミーティングを始めるのです。

4. 身だしなみをきちっとして現場作業すること。帽子をかぶり、服はボタンを掛けて、靴もスリッパでなく運動靴を履くこと。これを我々出入り業者にも徹底するように言われます。そうしないとローカルにきびしく行っておきながら日本人は良いのかと反発を買い示しが付かないからだそうです。

5. 茶髪、ピアスの禁止。これも身だしなみと同じ理由です。別に見かけはどうでもきびきびと仕事をしてくれればいいとは思うが、やっぱり示しが付かないのでまずいというのです。

6. 現場ではテーブルや台に腰掛けたり、足を組んで座らないこと。
これも躾の一つですがきついです。

7. 毎日、階段・廊下・現場そしてトイレのまで全部ポリッシャーとワックスを掛けて掃除をする。これには感心します。だから床はどこもぴかぴかです。

8. 妊婦用の作業服がある。
普通は女性もズボンの作業服なのですが、お腹が大きくなった人はマタニティドレス風の作業服で仕事をしています。これはいい気遣いをしていると思います。

9.通勤は作業服を着て出勤している。会社では靴のロッカーしかない。

10.工具箱、部品ケース全て鍵がかかっている。

11.打ち合わせは英語